改革?

 変えないと生きていけない。より良い方向へ。みんなのために。だから、この仕事が必要。この企画が必要。

 みんなのために必要ってわかっている。でも、動けないよ。やるのは私だけど、正直きつい。

 それをやることは、とても素晴らしいことだって社会から言われる。正しいこと。

 正しいことを否定すると悪になる。私は悪だ。それをやりたくないから。

 悪になっても、ならなくても企画は通る。やらざるをえない。否定してみんなから敵と思われるよりは、ひっそりと生きていけばいい。そもそも、私に企画を拒否する勇気なんてないのだから。

 

 そうやって潰れて。起き上がろうとする。また、新しい企画が来る。もちろん、断れない素晴らしい内容。社会のために。みんなのために。私はどれだけ潰れて、何を目指すのだろう。

 誰かのために役に立ちたい私は、潰れてしまった。何も感じないまま、誰かのために!って思わないまま、企画を進める。淡々と。

 

 これでよかったんだろうか。これは私の望んだ私じゃない。でも、企画が進むのは会社のために、支援を必要としている人にとっては重要。私の気持ちうんぬんは関係ない。スムーズに事が進めばよいのだから。なんの支障もなく、円滑に。

 何か違う気がしているけど、もう、見ないフリをして生きている。ずっと前から。いつか、それすらわからなくなるんだろう。