誰のための仕事なの?

 いつもの定期通院。何事もなく終わる予定だ。最近は、あまり悩むことはなくなったから良くなってきていると思う。

 「早くこの現状をどうにかしないといけない」

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 「どうでもいいやー☆」

 と、いった感じに気持ちの変化があった。何とかなるかなあ。考えると疲れるから考えない。適当。まあ、そのうちどうにかなるかー☆今は目の前を楽しく過ごすよ♪と、思っていた。

 しかし、主治医の見解は違った。

 

 「集中力がない」

 考えることを途中でやめてしまったことだ。服薬しないと早く治らないとのこと。

 

 服薬。今は弱いものを服用している。これ以上強い薬は飲みたくない。どうなるかわかっているから。仕事上、服薬している方をたくさん見てきた。薬がどんなものか、副作用についても理解している。

 生活していくために、生活しやすくするために手助けをしてくれるもの。薬。

 

 私の場合、薬を飲んで過ごす生活は私自身の生活ではない。社会福祉士として仕事をする上での生活だ。

 私は、服薬しながら自分を律し、奮い立たせ、誰かの支えをする。薬を飲みながら、自分の人生、心身を削りながら、相談者を支援する。

 

 そこまで私は望んでいない。

 それは、私の人生ではない。

 薬を飲んでまでする仕事じゃない。

 今の私にはできない。したくない。

 

 自分の人生を生きよう。

 

 誰かのためにって、ずっと走ってきた。人に役立つ仕事をするって決めてた。

 いつのまにか自分を忘れていた。自分のことはいつでもできるからって、常に後回しにしていた。

 そしたら、自分のことをする感覚がわからなくなってた。

 毎日、胃が痛いって言っているのに。ぽろぽろ涙が叫んでるのに。おなかがすいてるけど、もう、食べることもめんどくさくなっているのに。体がずーっと助けてって言っているのに。無視してた。

 

 やっと、やっと、自分の声を聞いた。

 薬、飲みたくない。

 

 誰かの役に立ちたい。

 だけど、その前に、私を愛してあげなくちゃ。今まで放ったらかしていた。何にもしてなかった自分を。

 

 誰かのために。

 まず、自分が健康で幸せであること。

 その後に、誰かのこと。