およめさん失格。理想と現実の波。

 波が来ている時期は何もできない。横になって呼吸しているだけ。何の役にも立たない。じっと波が治まるのを待つのみ。

 本当なら、「いってらっしゃい。」って夫を見送るのが、かわいいおよめさんなのだろう。手作りお弁当を持たせて。

 でも、現実は違う。目を開けることもできない。身体が重い。

 申し訳ない。こんなおよめさんで。何の役にも立っていない。昨日の夕食も、今朝の朝食も準備できず、家にいるのに何やってるんだろう。結婚してよかったのかな。幸せなんだろうか。

 「きつい時は、何もしなくていい」って言うけど、何もしない私は、なんでここにいるんだろう。何のために存在しているんだろう。

 早く人生を終わりたい。でも、今月は弟の縁談で親族で集まるんだった。こんなことで弟に迷惑をかけるわけにはいかない。それには出席しないと。

 そっと消えてしまいたい気持ちになる。最初から私は存在していないことになっているといい。そしたら、誰も傷つかずに済む。

 

 あと何日で、波が去るのだろう。