怒られていると感じてしまったこと。人が怖い。

 定期受診に行った。
 主治医に書いてもらう書類があり、記入をお願いした。記入例が記載されている用紙も一緒に渡した。主治医は、私に確認しながら内容を記入した。
 その内容が、頭に入ってこないのだ。「ああ、この人なんか言ってるなあ・・・。」という具合いだ。途中から、「ああ、そうか。」と追い付くのに時間がかかる。なおかつ、頭で整理して返事をするのも時間がかかる。
 そのため、相手は一生懸命私に説明をする。こーで、あーで、こうだから、これこれになる。それで、この書類を提出する日は・・・。
 私の顔は「???」に見えているに違いない。きっと、固まっていただろう。また、説明をしてくれる。

 だけど、それが怒られている様に感じるのだ。
 何でこれぐらいもわからないのか。さっきも言ったのに。まだ、わからないの?何してるの?
 ごめんなさい。頭が追いつかなくて。もう、説明をしてくれるのが申し訳なく思ってきた。泣きそうだった。

 なんとか理解し病院を後にする。次は薬局。
 薬局の薬剤師のおばちゃんが、いろいろ聞いてくる。
 「・・・?えーっと、何だっけ。」
 違う言葉やニュアンスに変えて、引き続き質問してくる。「あ、はい。」正解を答えた。ここで必要な答えはこれだ。乗りきった。

 薬剤師のおばちゃんが、私の手を握って冷え性を心配してくれた。
 もう、限界だった。ポロポロ泣いた。
 いろんな感情が忙しかった。
 自分に対しての能力の低さ。理解力のなさ。いろいろ説明してもらったありがたさ。それと、申し訳なく思う気持ち。たくさん話されることに圧倒された。怖さ。温かな手。母を思い出してしまった。うつになってしまった申し訳なさ・・・。
 人と話すことが怖いのは、いつ治るのだろう。